傾斜角度の強い道路を中心に、振り分けるように作られた宅地の一区画に建てられた家。道路傾斜が強いため敷地内にも1m程の段差があり、その高低差を利用しながらも、建物内では段差を設けず、フラットな空間で過ごせるように配慮しています。玄関にも大きな段差を設けることなく、ほぼフラットな設えとしています。
高気密・高断熱仕様としたうえで、室内すべてに温水式床暖房を敷設しているため、冬でも素足で寒さを感じることはありません。熱源には環境にも経済的にも負荷の少ないエコワンを採用し、ランニング・コストを下げる配慮もしています。洗濯乾燥機の「乾太くん」を、合わせて設置することで、家事の効率化も図っています。
室内全体の仕上げ材色に関しては、落ち着きを感じられるグレー色で統一し、明るさと開放感を残しつつも、静かでゆったりとした空間を感じられる色合いでまとめています。間接照明を多く採用しているため、照明器具が過度に主張することも避けています。上質でありながらも、それを主張することなく設えた大人の家となっています。土地探しの段階からご依頼いただいたので、長い時間を費やした思い出深い家造りでした。
断熱等級5/一エネ等級6/耐震等級2/全室温水床暖房/ECO ONE採用
傾斜角度の強い道路に接しているため敷地の中に約1.0mの高低差がある。1階はジョリパット塗装、2階にはガルバリウム鋼板を張った外観
敷地内の段差を解消するための階段にはフラットバー製の手摺を設けた。玄関ポーチの壁と天井にはアピトン張り
段差を最小限に抑えた玄関ホール。壁にはエコカラットタイルを張り、調湿や消臭効果を期待している
黒い流し台とカップボードと天井にはレッドシダー(不燃仕様)を張ったキッチン
黒の流し台は室内での主張が強いため、他の素材や設えとのバランスを取ることが必要
壁掛けTVの背面には天然突板(準不燃品)を張り室内のアクセントとしている
トイレに必要な物は造り付け収納内に納めてスッキリとした空間を造ります。大きな化粧鏡と間接照明が、壁タイルの陰影を浮かび上がらせる演出
ベッドボードの位置に設けた間接照明と、それに連続するように設えたドレッサー。寝室には寝室に適した灯りだけがあれば良い
作業スペースを造り付けとしたため室内を効率よく使うことが可能に。天板と同じ高さで揃えた本棚は使い勝手も多岐に渡る
リビング階段はスッキリとシンプルに造りたい。掃除も簡単に出来ることが大切。なぜなら階段もリビングの一部だから。